「ガラ出し(がらだし)」とは?

建設・解体現場で重要工程のひとつ、「ガラ出し」。
今回は、そんな現場作業の基本である「ガラ出し」について、その役割や具体的な作業方法、安全対策まで詳しくご紹介いたします!
【目的】
ガラ出しとは、解体作業などで発生した「ガラ(がれき・破片など)」を袋詰めし、現場外に搬出する作業を指します。
コンクリートの破砕工事や内装解体などでは大量のガラが発生するため、作業効率と安全性を両立した搬出作業が求められます。
【具体的な作業内容】
1. 収集と袋詰め
コンクリート片やボードくずを手やスコップで拾い集める
土のう袋、トン袋、バケツなどに適量を詰め、運びやすさを優先
2. 運搬方法
人力搬送:手持ちで階段を昇降することも
一輪車(ネコ)搬送:狭所や段差もあるため、バランス力が必須
台車搬送:平坦で距離がある場合に有効。複数袋を一気に運べる
バケツリレー方式:狭い場所や階段などで複数人による連携搬送
シューター使用:高所からガラを地上へ一気に搬出する際の専用設備
3. 集積・積み込み
搬出したガラを集積所に一時保管
ダンプなどに積み込み、処理場へ搬出
【使用する道具・資材】
資材:土のう袋、トン袋、バケツ
搬送機材:台車、一輪車、シューター
手工具:スコップ、バールなど
保護具:厚手の手袋(皮手袋やゴム手)、安全靴、防塵マスク、保護メガネ
【安全上の注意点】
■ 体力負担への対策
重量物を扱うためこまめな休憩が必要
腰痛を防ぐため、正しい姿勢で荷物を持つ
■ 粉塵対策
コンクリートやボードくずの粉塵を吸い込まないようマスク必須
場合により集塵機や散水を併用することも
■ 転倒・ケガ防止
散乱するガラで足元が不安定になるため、作業通路を常に確保
手袋を必ず装着し、鋭利な破片によるケガを防止
■ 落下事故防止
高所からのガラ落下時には下に人がいないか確認
シューターなど使用時は詰まりや飛び出しにも注意
【おわりに】
「ガラ出し」は一見地味で単純に思えるかもしれませんが、現場をスムーズに、安全に保つための最前線の仕事です。
搬出動線の確保、チームワーク、安全意識が問われる作業であり、作業の質がそのまま現場全体の進行にも影響します。
それでは本日も、ご安全に。
